【47日目】その頂きで得たものは

苦しみ藻掻き辿り着いたその頂き。
確かに道が拓けた気がしました。







国道最高標高地点2172mの石碑
どうも、hina8maです。




現在利尻島のフェリーターミナルよりBlog更新中。
ここは電源も取れて、電波良好のWi-Fiも飛んでて最高の場所。
6/15から昆布干しバイトスタートしますので、それまでにゆっくり利尻島を見ておきたい所ですが、強風&雨で非常にキツい。まあ昆布も一日中干す訳じゃないので合間合間でちょっとずつ利尻の良さを伝えて行けたらなと思います。




ちなみに今回の記事は今迄で一番見て欲しい記事になります。
伝えたい事書き切ったらかなり長ーい記事になってしまいました。
次回以降は要点まとめて出来るだけ読みやすくを心掛けますのでご了承くださいw




それでは47日目の様子をどうぞ。



道の駅 草津運動茶屋公園
道の駅「草津運動茶屋公園」にて起床

道の駅の裏山


昨日お会いしたナルサワくんがここ熊出ますと言ってた。
真っ暗なのでよく見えなかったが、なるほど割と出そうw


柳総理のフライパンで作った和風スクラングルエッグ
トランギア ラージメスティンで炊飯したご飯
大した食材もなかったが自炊してみた。




とにかく今日は長丁場が予想される。
そして間違いなくこの旅路で一番しんどい道のりのはずだ。
補給も大事だがやはり一番大事なのは朝ご飯だ。
米と卵。たぶん今までの人生で一番多く食べて来た組み合わせだと思う。



中学校ぐらいの時は卵焼き三切れに米3合とか食ってた。
平たくいうと凄まじく貧乏な家だったので、豪勢な飯はほとんど出なかった。
朝飯はこの組み合わせで決まってた。





なんでか今日これ食ってる時、実家にいる時のこと思い出してた。
なんでだろうね。



飯も食い終わって出発準備をしている時に、ちーちゃんがやって来た。
昨日声をかけてくれて色々とよくしてくれた女子高生だ。



洗濯ネットに入っている洗濯物
昨日洗濯までしてもらってたのでそれを届けに。

本当にありがとうね。

ミサンガと手紙
そして手紙とミサンガを頂いた。

ミサンガとSUUNTOの腕時計
おじさん嬉しくてすぐつけちゃうw

実はこの時着けてからこの記事を書いてる今現在もずーっと左腕についてます。

草津で出会った女子高生
この子がちーちゃん




とても優しい子でした。
お母さんを見ていてもすぐ分かった。とても幸せな家庭なんだろうな。
とても穏やかで明るくて、一緒にいると不思議と元気になる方々だった。




もらった手紙の内容。
それはもらった人間に充てたものだから中身のすべてを公開する訳にはいきません。




ただ、少しだけ伝えれる事があるとすれば彼女は将来の選択に迷っていたようです。
高校も将来自分の進みたい道に関係した高校を選択していたようですが、その中でも2つの道に別れるらしく、そのどちらに進むべきか迷っていたそう。




そして手紙にはこのように書いてました。

自分が日本一周の看板掲げてキツい坂道を登っている姿を見て、とても勇気づけられた。
おかげで自分が進みたい道が決められました。

そう書いてありました。




旅人と言っても、仕事を辞めて自分の金で好きな事をやってるだけ。
この渋峠を通過すると決めたのも自分が勝手に決めて、勝手に苦しんでるだけ。
それなのに彼女は自分に勇気づけられたと感謝の手紙を綴ってくれた。




看板を掲げる事によって、色んな人と繋がりを持てた。




今迄も日本一周を掲げて良かったなと思う事はたくさんあったけど、
否定的な事も耳にする事もあり、自分の中でも色々と考える所がありました。

自分の書き方も悪かったですし、看板の是非の話題の時ではないですが旅に出る前に、
物乞いだとか厚意を受ける前提のやつだの言われた事もあります。




確かにそうなのかもしれませんね。




完全に否定したければ何も受け取らない、誰からの施しも拒否する。
そうしていれば自信持って言えますもんね。違うって。
物乞いじゃない、人の厚意はいらないって。




でも見る人の見方次第じゃないかなと思っています。

だから当時のコメントに肯定もしなければ、強く否定もしませんでした。

今でも自分はそんな事を期待している訳ではないんです、なんて言うつもりもないかな。
そういう見方をされてしまうのは何か原因があるのでその改善に努めたいと思うぐらい。
Blogを通じてそう感じる人がいるならブロガーらしく書き方を変えてみるとか。

否定されて、それを否定してちゃキリないですしね。 





今回の事でこんなヘタレでどうしようもない自分でも確かに誰かの力になれた。
その事がどうしようもなく嬉しくて、旅に出て一番嬉しいなと思った瞬間でした。
こういう風に思ってくれる人がいて幸せだなと思った。
すごく気持ちが楽になりました。




ここで二人にお会いできた経験は僕の大切な財産になりました。
本当にありがとうございました。




さあ、いきましょうか。



裏山の湧き水
さきほどの裏山の麓には湧き水を汲める所があります。

水分もしっかりと確保。

頂上目指し、いざ出発!



渋峠へ向かう下り坂
一度車で通っていたので分かっていましたがいきなりの下り!

たかが10m、100mの距離でもグングンとメーターが進んでいくのが嬉しかった。


志賀高原と白根山を示す標識
志賀高原、白根山方面へ向かいます。

渋峠へ向かう登り坂
おっと、やはりここからは登りですね…

でも緩やか。
例え登りでもやっぱり漕いだまま少しずつ登って行けるのが嬉しい。
既に2kmほど進んだ。


草津国際スキー場と天狗山ガーデンパークの看板
「草津国際スキー場」


そういや長野って冬期オリンピック開催したぐらいなので寒いとこなんですよねw
ここら辺り迄は普通に進めましたが…


傾斜のキツい登り坂
徐々に斜度が上がっていきます…

曲がりくねった峠道早速クネクネ道

森林の中の白い木
標高が上がってくると白っぽい木が増えてくる気がします。

あまり葉がついてない。
標高が上がるともっと視界が広がるのだろうか。


廃墟っぽい壁
ちょくちょく立ち止まって気になるものは撮影してみます。
 
緑色の草がたくさん生えている
この辺りは一面この草がボーボーに生えていました。

峠道を登る最中の森林
こんな感じ。

空と木々
登り続けると少しずつ標高が上がっていくのを実感します。

キツい登り坂
容赦ないね。

かなり斜度もキツい。
でも、昨日は栄養のある物も食べて風呂にも入れた。
身体は思ったよりも軽く感じる。よし、今日は行けるぞ!


雪が残った山
しばらく登ると雪が見えてくる。

雪の回廊は残っているだろうか…
何より今日は天気が保つ心配だが後戻りは出来ないので進むしかない。


笑顔の男性
道中一人の男性に声をかけてもらった。




この方は行きに自分を見かけたらしくわざわざ餞別を買ってこちらまで来てくれた。
旅に興味があるようで、どこからどこだっけかな…かなり長い距離を1週間ほどで走破したらしく、確か1日200km以上も漕いだ事があるらしい。




とてもパワフルな方で笑顔が印象的な方でしたw

夏になると海の家を愛知県でやる予定らしい。
もしかしたら既に海外に旅立っているかもしれないが、
世界にいずれは飛び出したいとの事。いいね、世界。




自分もこの旅が終わったらやりたいと思うのだろうか、世界一周。
でも僕の場合は、猫が帰りを待ってますからね。
これだけの長旅はきっと最初で最後になるだろう。

後悔のないよう全力を尽くすのみ、ですね。


山の中に僅かに残った雪
路肩にわずかな雪が残っているのを見かける。

国道292号線の険しい山道
それもそのはず。


ドンドン標高が上がっていく。
徐々に視界が拓けてくると、高く曲がりクネった道が広がり続ける。



そして…

標高1500m地点の標識
標高1500m到達


思ったよりも早かった。
まだ体力も残っている、大丈夫だ。


曲がる峠道
この1500mを越えて思った事は、とにかく寒い。


標高が上がっているので当然だが、かなり寒い。
疲れが溜まらないよう今日は序盤からちょくちょく休憩を入れていた。
でも、動いていないと寒くなってきた。立ち止まると身体が震える。


山とロープウェイ
しばらく進むとロープウェイが見えて来た。

岩と草と電柱
隣にはなにやら岩が積み上げられたような場所が見える。

白根火山ロープウェイ「白根火山ロープウェイ」


ここで少し休憩を入れました。
なぜならば…


毒ガス地点手前で日本一周中の看板と旗を掲げた自転車
この先500mは「毒ガス」が噴出されている地帯だからだ。



ざっくり説明すると立ち止まると死ぬらしいです。

自転車で颯爽と駆け抜けたい所だけど、荷が重すぎなので無理w
とりあえず息止めたほうがいいんだろうか、でも呼吸せず押すとか無理ww
もうよく分からないので、意を決して進んでみる。


雪が少し残っている山道を通る
別段今迄と変わった様子もないが…

殺生河原と雪
殺生河原
周辺には全く木が生えてない。

殺生河原の駐停車厳禁の看板
そして駐停車厳禁の看板が…




まあ写真撮影するぐらいなので割と立ち止まってましたw
正直に言うと、毒だのなんだのというのはちと大袈裟かなとw
ただの卵の腐った匂いがすごい道だという事ぐらいですねー。



いや、でも一定時間以上吸い続けるとヤバイのは確かだと思う。
たぶんここで停車して普通に眠りこけたら、死ぬと思いますのでご注意を。
ちょっと写真撮るのに立ち止まるぐらいはなんて事はないと思いました。



殺生河原の風景
殺生河原の風景
殺生河原
しかし凄い景色です。



ここは「殺生河原」と呼ばれているそうな。
確かに草木や生物が生き生きと出来るような場所ではないですね。
殺生だなんて物騒な名前ついてますが、見た感じぴったりの名前でしたね。




ちなみにここを過ぎた辺りだったか、二人のライダーさんが話しかけてくれた。
バイクサークルに所属されているらしく、ここまで登って来た事をすごく労ってくれた。
日本一周をしていなくても、自転車とバイクで移動手段が違っていたとしても、
こうやって旅が好きな方と道行く中でお話が出来るのはとても嬉しい!









さらに続く坂道
さあここからだ。



今迄の道のりとさして変わらない坂道ですが、ここを過ぎた辺りからかなりキツいです。
今書いてる時に思い出しただけでキツいわ…何がキツいかというと…










目の前に飛び込んで来た連続した坂道
この景色



分かりますか?

自分がこれから登って行く道をひたすら見せつけられます。
峠道というと周りが木々に囲まれてクネクネ曲がりくねった道をみて、まだかよーまだ続くのかよーとか言いながら登ると思うんですが、ここはもう見えちゃってますw




渋峠のキツい坂道
なぜもう少し緩やかに道を作らなかったのか…

渋峠の坂道から道路を見下ろす
別角度から見るとこんな感じ



渋峠のエグさを表すのに一番いい写真かなと思いました。
僕は自分で押して歩いててこれだけキツいのに、積載した状態で走って登れるチャリダーが世にはいるらしいのですごいですよね。ヘタレな自分にゃ無理だw


渋峠の延々と続く坂道
まだまだ続きます。

山の中の草むらで休憩
道の野原に倒れ込むように休憩

ポカリスエットとキットカット
先ほどの男性から頂いた補給色を頂く。

んー、そろそろ体力がヤバい。
先日同様に体中の力を抜いて深呼吸。
うん、まだいける。



先へ進みます。

キツい渋峠の坂道
ここからは道幅も狭く交通量も少なくはなかったので精神的にキツかった。

葉のついていない木々
ここら辺りからカメラ構えるのもしんどくなってきた…。

渋峠の中腹から見た景色
ただの山とは違う。



苦しさもあるけど、景色の広がり方が違う。
晴天であればあの雲の向こう側の風景も見れたはず。


どんよりとした雲
しかしドンドン雲が厚くなっていきます。

曇った空と山と木々
かと思ったら少し空が明るくなったり。


天候が安定しない。

雪が残るぐらい標高の高く寒い峠道を進む
そしてこの坂。



凄まじい景色だ。
綺麗、美しいそういう意味合いももちろんあるけど、とにかく激しい。
斜度がキツく、そして挑戦的のようにも感じた。
見せつけられるような感覚に思えた。


続く坂道
あの道を曲がると…




なんて普段の山道だと思うけど、曲がったとしても…だ。

ある区間までの道のりを見せられた後だから、〜までは頑張ろうという感覚がない。
ほんの数十m先進むと肩がパンパンになって自転車を支える体力が一気に消耗される。
ちなみに、あの先の曲がっている所にいくまでに一度押すの辞めて立ち止まるぐらい。


チョコパイとガーナチョコレートと栄養ドリンクとお〜いお茶
野原休憩タイム



これも頂きもの。

とにかくすぐ補給出来る物をぶち込んで体力回復を計る。
特に、ちーちゃん達がくれたこの栄養ドリンク。即効性があった。
初めて栄養ドリンクってすげーって思いました。


見下ろした景色
こんなに登ったか。



あれから標高を表す標識も見かけない。
一体今どのぐらいの高さまで来たのだろう。

厚い雲に覆われたどんよりとした空
ドンドンと雲が暑くどんよりとしてくる。

更に斜度がキツくなる渋峠
後半になってまた坂がキツくなった。

E.B.S Work 日本一周仕様
本当に浅葱さんも頑張ってくれてる。



荷物をいっぱい運べるように。

そんな願いを込めてつくられた自転車だけど、
毎日毎日50kgを越える荷物を載せて長距離走らされるとは思わなかっただろうね。
人が持つにはちょっとしんどい、そんな荷物を少しの距離、街中を走るぐらいが、
この自転車にとっても良かっただろうな。



道中でスポークが折れて、ディレイラーが折れてホイールに巻き込んで、
これ以上重い荷物を載せて走るのは無理かと思ったけど、今もずーっと頑張ってくれてる。
俺一人がザックを背負ってでは到底持てない荷物を載せて、一緒に来てくれた。



もう少し頑張ってくれ。
 
雪の残る峠道
今日のスタート地点からは想像もできない景色が続く。

5月中旬の渋峠
白根山に近づくにつれてほんの少し傾斜が緩くなった。



どうやら押して歩く時に使う筋肉と、自転車を漕ぐ筋肉は多少違うのかな。
ここぞとばかりに自転車に乗って距離を稼ぐ。



すると…なんだか進む度にサドルが前に動くようなスカスカした感覚が。



ああ、あれだ…。

S&Sカップリング 増し締め
これです。



以前にも何度かやってみた事があるが、分割が出来るこの自転車。
二箇所このカップリングで分割が出来るようになっているんですが、
よく上側だけ緩むんですよね。



この写真みたいに、増し締めしてやります。
走行中に上下両方とも同時に分割されてしまうと…大惨事ですね。



気を取り直し進みます。

霧のかかる渋峠
もう頂上は霧がかかってよく見えません。



よく霧がかかると聞く渋峠ですが、自分の場合も厚い霧に覆われました。
雲一つない晴天だとすごいパノラマの景色が拝めるらしいですが、無理ですね。
でもだいたい予想していた事ですし、もう頂上へ到達する事しか考えてなかった。


白根山レストハウスに続く道
この坂を登り切れば…

白根山上信越高原国立公園
「白根山上信越高原国立公園」に到着



そこには標高2160mという文字が。

つまりもうすぐ国道最高標高地点か!?とこの時は思ってました。
でも冷静に考えるとこの白根山の標高を書いてたのかな。
まだまだ続いて行きます。



その前に…


白根山レストハウス
「白根山レストハウス」で少し休憩

白根山レストハウス内のパン屋
ここにはパン屋さんがあります。

山頂ベーカリー
そこには「山頂ベーカリー」の文字が。



実は以前から日本で一番標高の高いパン屋さんがあると聞いていた。
そこのパンがなかなかうまいと聞いていたんですよね。
間違いない、ここだ!


ベイクドカレーパン
人気のあるという「ベイクドカレーパン」



うん、確かにうまい。
確か310円だったかな。凄まじく高い。
でもここは日本で一番標高の高いパン屋だから何も後悔はないよ!w


伊藤園 野菜ジュース
道中頂いた野菜ジュースも一緒に頂く。
 
国道最高標高地点を目指し進む
国道最高標高地点はもう近いはずだ。

レストハウス近くの池
レストハウスの近くには池もありました。

晴れていたらさぞ綺麗だろうな…。

渋峠の坂道はまだまだ続く
まだまだ坂道は続くぞ…。



この辺りではもう電波も届かなかった。
情報を調べようにもスマホは活用できない。



電波良好な時に調べた所、どうやら国道最高標高地点は群馬と長野の県境にあるらしい。
たぶんもうそろそろなはず…と信じてひたすら進みます。


雪の残る山道をひたすらに進む
この標高だと雪が当たり前に残っている。



雪の回廊が残っているとしたらもっと寒い場所なのか。
気持ちよかったので一気に下ってしまったが、なぜかここで急な下り坂が始まる。


遥か遠くまで登り続ける坂道が見える
そして遠くまで伸びる登り坂が目に飛び込んで来た。


俺の獲得標高を返して下さい。

この時ばかりは下り坂にイラっとしてしまったw

険しい山を切り開いて作った渋峠
どこまで進んでも左右にぐねぐねと切り開いた峠道が続きます。




現時点で体力はとうに限界を越えていました。

どんな状態が正常だったかもよく分からない。
今考えれば東京の八王子でまったりした翌日は130km近い距離を走り、
風邪を押して草津まで行ってそして今日だ。



でも例え体調が万全だったとしてもここは自分の体力では対して変わらなかったと思う。
もう肉体がどうのではなかった。
心が折れた時点で終わり。

標高2000m近くから見下ろした景色
標高はもう2000mは越えているだろうか。



曇っていたとしても絶景には変わりない。
でも苦労して辿り着いた場所ほどロケーションに恵まれないのは相変わらず。


渋峠の雄大な景色
少しだけ空が明るくなった。


山肌がくっきりと姿を表し、その雄大さに心が揺さぶられる。



霧の立ちこめる渋峠
そしてまた霧が出て視界が悪くなる。



山の天気は分単位で変わって行きます。
ちょうどそこの曲がり角を曲がる時に雲がこっちに向かって来て不思議な感覚に。
少し進むと携帯のMapで現在地だけは分かる事が判明。



現在地からもう少しで進むと県境っぽい所につくな…。
いよいよか…。

日本一周の看板を掲げた自転車
改めてみると荷物はぐちゃぐちゃ。



明らかに準備不足で旅を出発した。
荷物の量や積み方もロクに思考もせず出発日を迎えた。
すごい可愛らしい自転車だからカバンなども拘って選んだのに入り切らなかった。
大きなカバン一つにすべてを詰め込もうとすると途端に使い勝手も悪くなる。



再出発でかばんを一つ増やしてみたり、カラビナで買い物袋をぶら下げてみたり。
色んな事に頭を悩ましながらも、一つ一つ問題を解決していき先に進んで来た。
ロングテールの小径車で渋峠に来た前例はあるのかな。
ずっと歩いてただけだけど、それすらも苦痛に感じるこの渋峠。



もうすぐ愛車と共に越える時が来ます。


さらに霧が深くなる渋峠
この道を過ぎると…

霧でかなり視界が悪くなる渋峠
自分が見ているMapだともうすぐ県境だと思う…。


左側には雪が低い壁のように積もっている。
雪の回廊はもうなくなってしまったのだろうか…。



そして…

渋峠途中にある謎のモニュメント?
すごく紛らわしいです





一体コレはなんなんだろうか。
鐘を鳴らせば幸せになれるのか。
そんな余裕ねーよwwwww




期待した気持ちを返して欲しい。
Mapをもう一度改めてみる。




電波が悪いので拡大してもなかなか表示されなかったが、
あれ?ギリギリ県境に到達していない…。
そこからもう少し先を見ると本当に県境を発見。


山田峠
そして絶望ロスタイム突入



「山田峠」とかいうのが出て来た。
なんですかそれ。まだ登るんですか?
一瞬道間違えたかと思ったけど一本道だし…


霧が深く視界が悪く何も見えない
もう何も見えない。



でも見えない方が気が楽だった。

車もほとんど来ないし、下を俯きながらも必死に自転車を前に押す。
顔を上げたら立ち止まって休憩、また俯きつつそのハンドルを押す。
もはや自転車旅要素など皆無だった。




客観的に見ると小刻みに頭を上下に振る様は非常に気持ち悪いw
この時は少しでも楽に前に進む事を考えるのに必死だった。



すると…


溶けかかった雪の回廊
これは…

高さこそないものの雪の回廊を発見
まさか…













紛れもなく「雪の回廊」だ…。




思わず変な事が出てしまった。
ここが最高標高だろうと思っていた場所の手前の様子だとそれほど雪が残ってなかった。
だから、もう溶けてしまったのだろうと思っていた。



でもまだまだ道が続く事を知りひたすら前に進んで来た。
霧で視界が悪く気付いた時には目の前にあったというような感覚。


雪の回廊とE.B.S Work
完全に雪が残っている訳ではない。




でも確かに厚い雪の壁に覆われた道はありました。

僕が以前見た画像は真っ青な空と真っ白な雪の壁、そして自転車。
それと比べ、溶け出した雪の間から見える草、砂で薄汚れた雪の壁。
理想とはほど遠い風景だった…。




読者さんには申し訳ないが、霧に覆われ綺麗な写真が残せなくても、
俺は視界の悪い中はっきりとこの「雪の回廊」を目にしました。
結構有名なものらしいので、車で晴れた日にパっと見にいく事も今後出来るだろう。
でも自分の脚で、日本一周中、自分が拘った荷物、自転車とともに辿り着いた。




それが本当に嬉しかった。




この雪で覆われた道へ到達したという事は…
かなりの標高の高さになっているという事…








霧でホントに何も見えない。
それでも前に進みます。





1m…2m…

距離を刻むサイコンを見ても本当に遅いんだ。

徒歩と言っても、時速6km〜7kmの話じゃない。
肩が上がらなくなるほどの苦痛の中一歩一歩押して歩く。
どれだけ頑張っても時速にして4kmほどしか出ない。
5kmも出てたらいいペースだと錯覚するほど。
そんな中休憩を挟みつつだが、歩いた時間は9時間ほどになるだろうか。





すると…あれだけキツかった傾斜が少し緩くなった事を感じた。
肩への負担が軽くなった事を感じる。これなら自転車に乗れる。
そう思って自転車に跨がってすぐの事でした…。




うっすらと…数m先、右手に石碑のような物が現れた。











そして…
























国道最高標高地点2172m到達
国道最高標高地点2172m






到達しました。




顔、上げれませんでした。

もう何も見えなくなっていました。
霧でと言いたい所でしたが、嘔吐きながら泣いて顔上げれませんでした。
こういう記念写真は満面の笑みで撮るべきものなんですけどねw




この石碑が見えた辺りでもうブワーって涙が溢れて止まりませんでした。
いい歳したおっさんが誰もいない霧の中、大声あげて泣いてる訳ですよ。
あまりにキツいので前日にTwitterで「頂上着いたら泣いちゃうかもw」と
ネタで言っていたんですが、ダメでした。本気で泣いてしまいました。




あまりに恥ずかしくてここカットするか迷いましたw

日本一周チャリダーでも何人もここは頂上まで来てますしねー。
ましてや号泣したやつなんて聞いた事ありませんからねwww
マジでヘタレですいませんwwwww




自分で決めた事です、後悔もないし必要以上に賛辞が欲しい訳でもないです。

ただ、荷物の総重量が50kgオーバー、さらにはかなりの後ろ荷重。
後から知った事ですが、自転車自体の総重量が22kgほどあるみたいです。
タイヤ径や大きさが違うので単純比較は出来ませんが、軽い原付押してたような感じ。
それを踏まえての”涙”だとご理解頂けると非常に嬉しいです。




正直この苦痛を文字で伝えるのはすごく難しいですw
直接お会いして、乗ってみてもらった人ですら分からないと思いますw
平地でフラつきながら乗れるのとはまた全然違いますしね。




もし自転車での脚力自慢の方がいたら是非、ご乗車を。
斜度10%の坂を乗車したまま、100m登れたら割と本気で尊敬します。
ダンシングや立ち漕ぎなどは強制使用不可になっちゃいますのでご注意を。



国道最高標高地点2172mの石碑
改めて国道最高標高地点の石碑を眺めます。



いやー、ここマジで感動しますよ。

日本一周チャリダーの人絶対行ったほうがいいと思う。
2014年組も既に何人か行ってるけどここは下手な観光地より行っとくべき。
晴れの日に行けたら最高です!



しばし感動に酔いしれた後は、もう下るだけ。

渋峠
この名前は一生忘れないと思う。



肉体的疲労で言えば、人生の中でも過去一、二を争うキツさでした。
ありがとう、渋峠。


渋峠ホテル
「渋峠ホテル」



途中にこのホテルへ寄りました。

実はこの日霧も濃く全然人が来ないからお店閉めちゃってたんですが、
ちょうどお店の方にばったりお会いして開けて下さる事になりました。



そして驚愕の事実発覚。


日本一標高の高いパン屋
日本一標高の高いパン屋はこっちでしたw




白根山のレストハウスは違ったのかよwww
ベイクドカレーパンwww旨かったけどさwww
店員さんに「日本で一番標高の高いパン屋ですよね?」って聞いたら、
「たぶん…」ってそういう事かwwww



310円もしたのにwww


国道最高地点到達証明書 販売 100円
こちらで「国道最高地点到達証明書」なるものが100円で販売されています。

国道最高地点到達証明書
これがそうね。



あんまりこういうの普段買わないんだけど、なんかせっかくだし買ってみた。
せっかくの日本一標高の高いパン屋なので「野沢菜パン」も買ってみた。



200円だった…しかもバカうま。
ここのパンは本当に旨い。絶対買った方がいい。




310円返してwwwww



さあ下りましょうかねー。

幻想的なトンネル
霧で幻想的な雰囲気のトンネルを通る。



ここで思った事。








とにかく寒いwwwwww

確か頂上付近は10℃を下回っていたので下りだと体感気温ヤバかったですw

深い雪に覆われた山
さきほどの渋峠ホテルを境に長野入りしてます。



かなり雪が残っていてこの辺りの景色にもとても感動しました。
感動で震えました。身体もすごく震えていました。

渋峠を一気に下る
ガタガタ震えながら渋峠を下って行きますw


群生した枯れ木
道中全く葉がついていない木々が集中する場所がありました。


もう5月だというのに今迄の旅路で見た景色とは全く違います。

また登り出す渋峠
油断してたらまた登り出しましたw


とても綺麗な池
静かで澄んだ池 道中いくつかの綺麗な池を発見

とても澄んでいらっしゃる。

凄まじい下り坂
写真じゃ伝わりづらいと思いますが凄まじい下り坂です。



とんでもなかった。

下りなんてすぐ終わるだろうと思ったけど、結局30kmの距離を下りっぱなしでした。
これは反省すべき所でもありますが、一時は時速70kmほど出てしまい、
もし荷物が絡まったり、ブレーキが利かなくなったりしてたら死んでましたね。




一応ブレーキをあまりかけなかったのにも理由がありまして、
箱根峠の下りの時に、ローターというパーツが熱変形起こしてしまいました。
ディスクブレーキという両サイドからローターという円形のパーツを挟み込む仕組みになっているのですが、強いブレーキングが長時間続くと変形しちゃうんですよね。




変形するとブレーキかけてなくてもパッドに干渉したり、正確なブレーキの調整が出来なくなってしまうので、また同じような事になるのを避けたかったんですよね。
よくよく考えれば、途中ちょくちょく止まるだけで良かったんですけどねw
まあいい勉強になりました。




結局1時間ほどかけて麓の道の駅「北信州やまのうち」へ到着




無事下り切って寝床に到着したので喜びのご報告

知人に電話したり、Twitterで報告したりかなりたくさんの賛辞を頂き嬉しかった。
実際にお会いした方や、自転車に詳しい人ほど労ってくれました。
凄まじい達成感とともに沸き上がる喜び。

とても幸せな瞬間でした。




喜びの束の間、ここの道の駅がですねー





















ホ◯のおっさんがいたんですよね。





誤解ないよういっておきますが、同性愛は別に否定は致しません。
むしろ自分にもそういうお友達もいますし、恋愛は自由ですからねw




ただこのおっさんあの手この手で誘ってくるし、
執拗なボディータッチに相当気が滅入りましたww

酒やらラーメンやら勧めてくるものの、全部飲みかけ食いかけだしw
いや、ご厚意は本当にありがたいし、別に食いさしとかでも普段はいいんですよ。
そこに至るプロセスがダメだったww





ほんでもって露骨だった。





「温泉に行こう」
「肌と肌と触れ合おう」
「あそこにテント貼れるよ、後で行くから」
「なんなら家に泊まるかい?お風呂に入ろう」





もううっせーよwwwwwwwww




電話してる最中にもずーっと自転車で俺の周りを旋回するんですよwwww
ぶっちゃけ相当ウザかったwww




さらには17時ぐらいは俺とそのおっさんしか道の駅の敷地内にいない状態に。




これは危険だな。




この辺りの写真がない事で察して下さい。



で、結局渋峠の登った後に、30kmのナイトランですよw
おっさん許さないwww



しかもね…





長野県の真っ暗な道
真っ暗なんですよ…




長野県wwここ国道ww街灯設置してくださいwww
長野入り早々に、しこたま長野をディスりながら道の駅を目指しました。




長野の面白いとこは市街地ですらずーっと坂なんですよね。
先ほどの道の駅から北上する形になりましたが、ひたすら下り基調。
思ったほどしんどい思いもせずに到着出来て一安心です。




道の駅…いや花の駅「千曲川」に到着

後で、花の駅と知りましたが、花が綺麗でさらに設備も整った素晴らしい場所でした。
寝袋出すのすらしんどかったのでベンチにマットだけ敷いて就寝。
案の定夜中に寒さで目が覚めて結局寝袋取り出しましたww




といった感じで最後に色々と台無しにされましたが、














無事、国道最高標高地点2172m到達し…






  
渋峠制覇です!









途中何度も何度も心が折れかけました。



自己管理が出来てないだけですが、体調も悪く食欲もなくコンディションは悪かった。 
天候に恵まれずパノラマ風景や、晴天の中での雪の回廊なども見れませんでした。
もういい景色が望めない事は分かっている中、押して歩くのはとてもツラかった。




ここに登って何が変わるのか?
そんな事自分でもよく分かってなかったです。




本当に達成すべきは日本一周な訳だから、わざわざしんどいとこ行かなくていいんですよ。
それでもなんだかここへ行きたいという気持ちを抑える事が出来ませんでした。




距離走れない、坂登れない。

これは旅の当初から自覚していた。
今回も長い距離が走れた訳でも、自転車に乗ったまま坂を登った訳ではない。




でも、それでも…行って良かった。




少しでも前に進める事がこれだけ幸せな事だと知れた。
どれだけしんどくても終わらない峠はないです。




その頂きで得たものは…








”この先旅を続ける上での大きな自信”でした。





肉体的にすぐに成長する事は難しいですが、精神的に強くなれた気がしました。
国道最高標高地点へ到達しても、目の前の景色は霧でよく見えませんでした。

それでも確かに自分の目の前にこれからの道が拓けたように感じました。





渋峠で得たものは本当に大きなものとなりました。





すぐに自分の理想とする旅の実現は難しいかも知れません。
走る距離、自炊、Blog…色々と課題がありますがどれも切り捨てたりはしません。
落ち着いたら必ずすべて満足出来るようにしてみせる。

そう強く思えました。





これから天候不良の為停滞した後は、
ひたすら毎日走り続ける日々を送ります。




勝負は北海道入りしてから。
全力で北上します。






それではまた!





使用金額:610円
走行距離:75.55km
累計距離:2328km





<最後に>
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6 コメント:

  1. 超えてしまったのだな~
    ここを超えたら他の峠は短く感じるのかなぁ
    俺も早くいきたいよ・・

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    1. >北狼さん

      ついに越えてしまいましたねw
      ここはありとあらゆる峠を弱体化させる魔力があると思っています。
      人間って肉体的な部分以外に、精神的に関わる所も大きいなと実感しましたよ♪

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  2. 元番狂わせ2014年6月15日 20:36

    改めて渋峠越えおめでとうございます!
    自称「苦悩系チャリダー」の僕は渋峠越えたことがすごい自信になりましたし、残りの旅を全力で楽しもうという気になりました。
    不思議ですよね、ただのめちゃくちゃ標高高い場所なんですけどねw

    バイト後は道東に入っていくと思われます。あそこは北海道の「本気」が見られますので存分に味わってきてください~

    そうそう、長野の松本市の西に「日本道路最高地点・乗鞍スカイラン」もありますよ(ボソッ

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    1. >元番狂わせさん

      ありがとうございます!
      苦悩系チャリダーだったんですねww自分は果たしてどうなのでしょうかね…w
      僕も全く同じ気持ちになりましたよー。ほんと不思議でしたね^^;

      僕も道東が一番見所が多いと思っています。
      バイトの関係でかなり回れる日数が少ないので頑張って観て回りたいと思ってます!


      え、乗鞍スカイラインですか?


      行くに決まってるじゃないですか^^

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  3. 読んでいて何度も鳥肌が立ちました
    言ってしまえば字面と写真を見ているだけですが、何かそれ以上に伝わってくるものを確かに感じました!

    どうか安全運転で旅を続けてください

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    1. >NORAさん

      おお、なんとも嬉しいコメントありがとうございます!
      ほんと、そうですよね。写真と長ったらしい文章なだけなんですけど…
      それでもきっと伝わる人には伝わるかなと、割愛はせずに記事書いてみました!

      今現在は移動こそせずとも、日々を充実させようと元気にやっております。
      これからも応援して頂けると幸いです^^

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